まとめ

保守速報とは?運営者は誰?どんなブログ?

どうもこんにちは、管理人のけいすけです。

5ちゃんねるのまとめサイトというのは、それぞれに独自の特色がありますよね。

雑談系のスレッドばかりを取り上げるまとめサイトや、芸能ニュース専門のまとめサイトなど、そのジャンルの幅というのは実に色々です。

今回はその中でもなかなか過激なテーマを取り扱っている「保守速報」というまとめサイトを取り上げていきたいと思っています。

けいすけ
けいすけ
「保守速報」と言えば5ちゃんねるまとめサイトの中でもちょっと異色なイメージを持っているよね。
神様
神様
まぁ旧2ちゃんねる時代から数えても、まとめサイトを運営している人間が実名で報道されたことは初めてだったしのぉ。
けいすけ
けいすけ
しかも200万円の損害賠償って判決も出たしね。かなり特殊だよなぁ。
神様
神様
これまた、まとめサイトや転載系のサイトだと初めての判決だったみたいじゃぞい。

保守速報」というのは、政治的な色を大きく打ち出した異色のまとめサイトです。

これまでに類似のサイトもたくさんネット上にありましたが、その中でも保守速報はその先鋒を切るようなサイトだったので良くも悪くも注目を集めています。

ここでは、そんな保守速報に関する運営者情報や実際のニュースになった事件などを詳しく解説しています。

また、合わせて実際の保守速報はどういったサイトなのか?ということもご覧いただけますので、ぜひ最後までしっかりとご覧になっていってください。

保守速報とはどんなブログなのか?


保守速報というのは、その名前の通り「政治的保守派」の意見をまとめたようなテーマを主に取り扱う5ちゃんねるまとめサイトです。

日本では「保守」という言葉に「改憲派」や「右寄り」、過激な言葉で言えば「右翼」といった意味を持たせることがあります。

これは本来、これまでの日本の伝統を守るという意味での「保守」を表しているのですが、近年では本来の意味が失われ「単に右寄りの思想を持つ人たち」を保守派と呼ぶようにもなっています。

また、ネット上にて保守派の意見をコメント・書き込みする人を「ネトウヨ(ネット内での右翼)」とも呼ぶのですが、保守速報というのはそうしたネトウヨの方に支援されて続いてきているまとめサイトです。

もちろん保守速報以外にも保守派意見を取り入れたまとめサイトというのはありますが、その中でも過激な意見を多く、そして強調してまとめているのが保守速報というわけですね。

保守速報の特徴

保守速報というのは基本的に対外国に関するニュースや、国内での政治ニュースを取り上げるまとめサイトです。

そして、特に力を入れていて記事数も多いのが「対中国・対韓国」といった東アジアに関する情勢・ニュースで、北朝鮮などもこれらに含まれていました。

簡単に分かりやすくまとめてしまいますと「中国や韓国、北朝鮮といった国々に関して強い嫌悪感を表したコメントを抜粋するサイト」とも言えます。

なお、保守速報に取り上げられるようなスレッドのコメントは、主に保守的な意見を持つネトウヨの方々がコメントしていると見られますが、中にはネット工作員の存在を疑う意見もあります。

つまり、特定の外国関連のニュースに対して意図的に読者の意識を扇動させる役割も持っていたということです。

基本的にまとめサイトというのは管理人の趣味嗜好や考えのもとに記事が取り上げられるわけですが、保守速報はその仕組みの中でも特に政治色が強いサイトと言えます。

ちなみに保守速報内での記事を読むと分かりますが、だいたいそのコメントの中身というのは「中国や韓国に対してのヘイト」です。

もちろんそれはコメントをしている5ちゃんねるユーザーの声なので「言論自体は自由」となりますが、中にはかなり過激な意見もまとめられています。

こうしたことを見ていると「実際に保守速報でどんなニュースが取り上げられているのか?」というのも気になる部分ですよね。

そこで次に、現在のところ保守速報内にて取り上げられている新しい記事のタイトルやその内容をいくつか挙げてみましょう。

保守速報に掲載されている内容一例

ここでは保守速報過去記事の一例を紹介します。
保守速報に掲載されているタイトルとその一部内容を分かりやすくまとめました。

【タイトル】
・韓国ムン大統領「我々が世界になった」

【内容】
・ウリナラファンタジー
・やばい 認知症に妄想癖
・そーなのよかったね
・誰からも褒めてもらえないかから自分でホルホル
・我々がw世界wwだってよ 相変わらず面白いな
・寝言は寝て言え

参考:https://hosyusokuhou.jp/archives/48878031.html

【タイトル】
・韓国与党「慰安婦は高齢なので事実関係を正しく記憶できていない」

【内容】
・え?慰安婦問題の前提を覆す発言しちゃっていいの?
・ワロタwwwwww
・主張の唯一の拠り所を自ら切ったwwwwww
アホやろwwwwwwww
・結局信憑性はまるでないってことかよw
・本人関係なくなってて草

参考:https://hosyusokuhou.jp/archives/48878049.html

【タイトル】
・【尖閣沖】 中国海警局が日本漁船追尾 日本に責任転嫁「騒ぎ起こすな」

【内容】
・こんなチンピラを国賓待遇で呼ぶなんて、どうかしてるぜ
・コロナで四面楚歌の国の暴挙を世間サマはどう見るかね
どちらが不当な示威行為かね
・コロナばっかりで、こういうのニュースで報じないのはなんで??
・この問題は、本気で騒がないと相手の思うつぼ
・こんな状態でも全方位に喧嘩売ってて強気だな
制御できなくなってるだけかもしれないけど
・クズすぎ

参考:https://hosyusokuhou.jp/archives/48878076.html

※どれも2020年5月時点掲載の記事となります

こういった内容のまとめ記事がメインとなっているのが保守速報の特徴です。

ベースには対中国・対韓国に関する嫌悪感情といったものがあることが分かりますね。

しかし、実はこの保守速報ですが過去の記事というのがいっさい見られなくなっています。

サイトが開設されたのは2012年からとされていますが、開設時期から2019年ごろまでの記事がすべて削除されているわけです。

というのも、保守速報は2014年に在日韓国人フリーライターの李信恵さんから「名誉棄損」「人権侵害」などをもとにした訴えを起こされました。

そして、その数年後には正式な裁判によって損害賠償請求を裁判所から命じられることになっています。

このとき、同時に過去の掲載記事も削除することになったのですが、その内容や時事系列というのを詳しく見ていきましょう。

保守速報の運営者は誰?訴えられたって本当?

保守速報の運営者は「栗田香」という氏名で、年齢・住所は不特定ながら大阪市もしくは近隣に住む方と見られています。

なぜこうした情報が特定されているかと言いますと、これは保守速報のまとめ記事内で在日韓国人フリーライターの李信恵さんが辛辣なコメントを受けたということを基にサイト側を提訴したことが発端です。

そして数年の裁判の結果、保守速報側が敗訴し賠償金請求が確定しました。

これによって保守速報は、賠償金200万円と共にこれまでに掲載してきた過去記事を削除することを求められることになっています。

しかし、通常こうした訴えに対して被告側の氏名が公表されることはないのですが、大阪市では2016年1月に「ヘイトスピーチに関する条例」が成立していて、その条例に触れたものは氏名が公表されることになっていたのです。

その煽りを受けたのが保守速報の運営者である「栗田香」だったということですね。

なお、こうしたまとめサイトを相手にした裁判で運営者側の氏名が公開されるのは全国で初めての例となっています。

つまり、それだけ注目度が高かったということにもなりますね。

保守速報の運営者「栗田香」が訴えられたときの時事系列

保守速報が在日韓国人ライターの方に訴えられて起こされた裁判について、分かりやすく時事系列ごとにまとめました。

保守速報への裁判・時事系列
  • 2014年8月:李信恵さんによって保守速報が提訴され、2200万円の損害賠償金が求められる
  • 2016年1月:大阪市で全国初のヘイトスピーチ抑止条例が成立
  • 2017年11月:大阪地裁が記事内容の差別性を認めて200万円の支払いを保守速報に対して命じる
  • 2018年6月:大阪高裁が大阪地裁での判決を支持。その後、保守速報は上告を訴えた
  • 2018年12月:最高裁第三小法廷(宮崎裕子裁判長)により、保守速報側の上告が棄却される。これにより保守速報に対しての損害賠償200万円の支払い判決が確定した
  • 2019年12月:「大阪市ヘイトスピーチへの対処に関する条例に基づくヘイトスピーチの公表」により、保守速報運営者の名前が「栗田香」であることが公表

保守速報の運営者である栗田香は、2018年12月に最高裁判所で判決が確定したことをブログ内で報告していますが、そのときのコメントは以下の通りです。

「最高裁で上告が棄却され敗訴となりました。今まで応援してくださった読者の皆様ありがとうございました。保守速報は続けていきます。今後ともよろしくお願いいたします」
※2018年12月12日のブログ記事内にて(なお、現在は該当する記事が削除済み)

この判決によって保守速報では、サイトページに貼り付けてある広告の撤廃などもおこなわれ、以降は一部の保守速報支持者による支援などによって運営がおこなわれるようになりました。

ちなみにこの一部支持者の中には福岡県行橋市の小坪慎也市議といった方もいますので、いかに保守速報がまとめサイトの枠を超えて影響力が大きかったのかが分かるかと思います。

また、その支援の中には「保守基金」という名前のECサイトが立ち上がったり、旭日模様の「保守速報しおり(1,000円)」を販売したりといった活動も含まれています。

保守速報の裁判内容

当時の「保守速報裁判」の内容についても分かりやすくまとめておきましたのでご覧ください。

【保守速報が訴えられた内容】

原告:李信恵(在日韓国人)
原告の訴え:
保守速報でまとめられた記事内のコメントにて、李信恵さんに対する「ゴキブリ」「ヒトモドキ」「クソアマ」「朝鮮の工作員」「キチガイ」「寄生虫」などの差別的発言が多数掲載されていたことによるもの。
フリーライターとして活動をしていた李信恵さんからすると名誉棄損以外業務妨害にもあたるとして提訴。

被告:保守速報(栗田香)
被告側の意見:
まとめた記事は(当時)2ちゃんねるにあった「第三者による複数のレスで構成」をしていたため、保守速報というブログ全体が名誉毀損などの不法行為には当たらない。
また、ブログの内容自体が原告ひとりを攻撃するためのものではなく「対立思想に対する批判又は保守的な政治思想に基づく意見ないし論評」であることを主張。

判決内容:名誉棄損
大阪高裁の公判:
本件での各ブログ記事は、控訴人(保守速報側)が一定の意図に基づき新たに作成した一本一本の記事(文書)であり、引用元の2ちゃんねるのスレッドなどからは独立した別個の表現行為にあたる。
また、読者に対しての印象操作・心理的な影響を顧みても扇動的な立場にあたり、その効果によって読者を増やしていたことも否定することが出来ない。
参考:https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/hoshusokuho7

こうした原告の主張と被告の主張がありましたが、大阪高裁によって被告側の主張は認められず、また保守速報はその後に最高裁判所へと上告しましたが控訴を棄却されています。

簡単に言えば「大阪高裁の判決が妥当なので最高裁判所でもう一度議論することはない」ということになったというわけですね。

保守速報側からすると納得がいかなかったかもしれませんが、日本の司法上では最高裁にて上告が棄却された時点で該当事件に関する裁判はもうおこなうことが出来ませんので、敗訴を認めるしかなかったということにもなります。

そんな保守速報ですが、現在どうなっているのか?というのも気になるポイントです。

現在の保守速報はどうなっているのか?

最後に現在の保守速報についてご紹介しておきます。

ちなみに、現在でも保守速報はネット上にて公開されていますので、誰でも閲覧することが可能です。

保守速報は現在も運営されている

保守速報は裁判で敗訴したあと、およそ2年の間新規まとめ記事を作成していません。

しかし、2020年5月に入ってから、久しぶりに以前のような対中・対韓国に対する記事を掲載するようになりました。

これにどういった運営者側の意図があるかは分かりませんが、今後の更新や記事内容に注目する人も少なくないでしょう。

また、いまの保守速報に載っている広告を見てみると、そのほとんどが特定のスポンサーのものであることが分かります。

実際にスポンサーリンクをクリックしてみると「日本第一党」「遠州日の丸会」といった政治団体のホームページに飛ぶようになっていますので、こうしたところも保守速報ならではといった印象がありますね。

今後またかつてのような過激な記事が掲載されるかは分かりませんが、コロナ禍の影響がどうまとめサイトに出るのかというのも注目のポイントと言えそうです。

結論

過激な内容のまとめ記事を掲載していたことでも知られる「保守速報」についてご紹介してきました。

簡単にまとめるとネトウヨ系のまとめサイトで、過去には裁判を起こされたことによって運営者が実名報道もされたということですね。

5ちゃんねるのまとめサイトが政治的な利用をされているというのも珍しい点ではありますので、興味があるという方はぜひ一度ご覧になってみてください。